新しいソリューションモデルの創造
~若い力が成し遂げたICTサービス~

PROFILE

  • 坂本 毅デジタルソリューション
    第一本部
    担当課長
    1990年入社
  • 金子 修平デジタルソリューション
    第一本部
    担当課長代理
    2003年入社
  • 梨本 知歩デジタルソリューション
    第一本部
    2015年入社
  • 大六 隼人デジタルソリューション
    第二本部
    2013年入社

お客様の経営課題に向けて、
自社保有のサービスをフル活用し、
複合的ソリューションを提供。

NTTコム ソリューションズは、これまで幅広くICTソリューションを提供し実績を積み上げてきた。特にネットワークの設計、構築、保守・運用に関しては、他社の追随を許さない技術力、知見を有しており、多くの顧客から圧倒的な支持を集めている。そして2016年、NTTコム ソリューションズは新たな進化を目指す取り組みに着手した。それが国内大手食品メーカーの経営課題解決に向けた総合的なICTソリューションだった。具体的には基幹ネットワーク、コミュニケーション基盤の標準化統合、リモートアクセス環境の実現、グローバルケーパビリティなど多岐に及んでおり、自社が保有するサービスをフル活用したものである。大きな特徴はこれらサービスを“クラウド”で提供した点にある。プロジェクト全体を統括していた担当課長の坂本毅はNTTコム ソリューションズにとってメルクマールとなる画期的な取り組みだったと言う。

「今回、多彩なプロダクトを組み合わせて複合ソリューションを提供しました。お客様の課題に単発的に対応するのではなく、より創造性や発想力を活かして、総合的にお客様のニーズに応えたという意味では、当社が新たなステージに踏み出したプロジェクトと言えると思います」。そして、このプロジェクトの現場をマネジメントしたプロジェクトマネージャー(以下、PM)が、当時、まだ入社2年目の梨本知歩だった――。

若手を育成する絶好の機会。
入社2年目のPMが誕生。
文字通りのチャレンジが始まった。

それは突然のことだった。2016年4月、入社2年目に入ろうとしていた梨本は、直属の上司である担当課長代理の金子修平に呼ばれた。梨本が金子から告げられたのは、間もなく新しいプロジェクトがスタートすること、そしてそのPMに梨本をアサインするということだった。梨本は一瞬呆然とした。「入社2年目でPM?」。今回のプロジェクトにおける金子の主な役割は、プロジェクト体制の立ち上げとその整備。プロジェクトにおいては、初動の体制整備は極めて重要であり、それがプロジェクト全体の質を決定するといっても過言ではない。

「今回のプロジェクトは厳しい競合の中で、ついに受注した案件です。したがって決して失敗は許されませんでした。同時に思ったのは若手を育成する最良の機会でもあるということでした」。金子はその考えから、「梨本をPMに」という大胆なアサインを決断、上司である坂本も金子の考えに同意し了承した。当の梨本が一気に緊張感が高まったことは想像に難くない。「今回のプロジェクトのキーテクノロジーであるクラウドに関わるのは初めて。プレッシャーもかなりなものがありましたが、とにかくやるしかない。文字通りのチャレンジでした」(梨本)。金子は梨本にPMを託しつつも、徹底してフォローすること、何か問題が発生すれば自分が全責任を担う、その覚悟を決めてのアサインだった。

部署横断的な取り組みの中で、
PMの役割を走りながら考えた。
それは“つなぐ”こと。

今回のプロジェクトのグランドデザインを見ておこう。端緒は社内メールシステムの更改であり、個別構築されたグループ各社を含めたオフィスITの標準化によるコスト削減と保守・運用の効率化が課題だった。その解決に向けて、Microsoft社が提供する「Office365」をフル活用しコミュニケーション基盤を標準化統合すると同時に、「Office365」を閉域ネットワークで接続することで、高セキュリティ・低遅延なクラウド利用環境を実現。さらに基幹システムのクラウド移行をグローバルで実現するシームレスなインフラ環境や、クラウドで実現するロケーションフリーのリモートアクセス(モバイルアクセス)環境を提供。これらをグローバルへ水平展開することも可能とした。これらICTによって、業務の効率化・合理化のみならず、グローバルガバナンスの強化やコミュニケーションの活性化など、経営課題に大きく寄与する複合ICTソリューションである。いわば一企業のICTを根底から刷新する取り組みでもあり、関わる関係部署も多岐に及んだ。

言うまでもなくPM梨本の負荷は大きなものがあった。「クラウドをはじめ、勉強をしながら走っていた感じでした。周囲のスタッフは私よりはるかに知識も技術も豊富な人ばかり。そんな中で自分のPMとしての役割は何だろうかと考えました。そして気付いたのです。それは“つなぐ”こと。お客様と当社をつなぎ、社内の関係部署をつなぎ、協力会社と担当部署をつなぎ、様々な情報をつないでいくこと。もちろん、ただの連絡役ではなくプロジェクト全体の進捗を管理する中で、課題を見出しメンバーと共有し解決に向けて前進していく、そのためにも密な“つなぎ”、コミュニケーションが重要だと自覚していました」。

前例がない新たなネットワーク構築。
メンバー全員が一丸となった。
PM梨本の熱い想いが伝わった。

プロジェクトの様々なサービスの中でも、初めての試みがあった。その一つが「Office365」を閉域ネットワークで接続すること、つまり専用線を使ってインターネット上の「Ofice365」に接続するというもので、前例がない中でのチャレンジングな試みだった。それを担当したのが、ネットワークの専門家でもある大六隼人である。「インターネットは、安定性やアクセス速度に懸念すべき部分があるため、専用線の採用を提案したわけです。問題は、インターネット環境よりも安定して稼働するかどうか。ネットワークを新しい環境に移行する際、障害が発生することも想定されます。いかに専用線を最善のカタチで接続するか。慎重な設計と構築を進めていきました」。

このネットワークは大六の奮闘で安定稼働が実現することになる。大六はこれまでPMの経験もあったが、今回は梨本の部下という立場だった。「梨本PMの部下のすべてが、彼女の年上というチームでした。とてもガッツのある女性で、そのガッツでプロジェクトを動かしていた印象があります。メンバーみんながこの子のためにカバーしてやっていこうというマインドが生まれていましたね。いいチームだったと思います」。大六の指摘は的を射ているものだ。というにも、PM梨本が目指していたのは「一丸になれるチーム作り」だったから。プロジェクトの過程では設計の不備やスケジュールの遅延などの問題もあったが、梨本の的確かつ迅速な“つなぎ”とガッツで課題をクリア、プロジェクトはスタートからおよそ8ヶ月後リリースされた。

走りきった、やりきった実感。
若い力を信じて託した、
確かな成長が次の時代を拓いていく。

リリースの日、梨本はエンドユーザーのもとにいた。稼働の瞬間、これまでの様々な光景が頭の中を過っていった。率直に嬉しかった。決して、PMとしての役割を100%こなすことができたとは思っていない。技術力が不足していることは自覚しているし、マネジメント力もこれから磨いていかねばならないことは重々承知している。しかし走りきった充実感があった。やり遂げた達成感もあった。

「周囲に助けられ支えられて走ってきました。社内外含め多くの人との出会いもありました。厳しい局面もありましたし、嬉しかったこともたくさんありました。それらすべてが成長の糧になっていると思います。これからも知見を積み重ね、主体的に物事に取り組み、周囲から頼られるPMを目指します」。梨本をアサインした金子は言う。「梨本のみならず、実は今回、大六も含め若手が活躍するプロジェクトにしたいと考えていました。リスクはありましたが、思い切って決断して良かったと感じています。梨本はじめ、みんな大きく成長したと思いますね。しかも今回の案件は、当社のサービス満載の、時代に呼応した新しいソリューションモデルです。それを若手の力で作り上げたことは、当社の大きな財産だと思っています」。今回のプロジェクトは、NTTコム ソリューションズの新たな進化の始まりを告げている、と言っても過言ではない――。